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変換される情報

CATPartファイルは、CATIA V5 の環境で部品モデルを格納するファイルで、設計された単一のコンポーネントの3Dジオメトリおよび構造データを含んでいます。CAD ワークフローでは、アセンブリ、シミュレーション、製造、データ交換などの工程で再利用される前の、部品の正確な定義として使用されるのが一般的です。

一方、STLファイルはこれとは大きく異なります。STL は、モデルの表面を三角形のファセットの集合として格納し、3Dプリントやラピッドプロトタイピングで広く利用されています。STL が重視するのは形状そのものであり、完全な CAD セマンティクス(設計意図や属性情報) を保持するものではありません。また、通常は色情報やテクスチャ情報も保持しません。

変換のメカニズム

技術的には、CATPART から STL への変換は、正確な CAD 表現からテッセレーションされたメッシュ表現への変換です。

変換処理では、ネイティブの CATPART ジオメトリを読み込み、可視サーフェスを三角形で近似して、その結果を STL ファイルとして出力します。そのため、出力品質は元のモデルだけでなく、テッセレーションの品質に大きく左右されます。

3D Systems社 によると、STL の品質は、弦許容差や角度制御などの設定によって左右されます。一般的に、より厳しいテッセレーション設定にすると三角形の数が増え、ジオメトリの忠実度が向上します。一方で、ファイルサイズや処理コストも増加します。

保持される情報と失われる情報

この変換の目的は、後工程のメッシュワークフローで利用できるよう、部品の形状を維持することです。

ただし、変換後の STL は元の CATPART と同じ種類のモデルではありません。STL は三角形による近似表現であり、元の CATPART が持つ正確なジオメトリ定義、構造、関連する CAD インテリジェンスをそのまま保持するネイティブ部品ファイルではありません。

この違いは重要です。STL は 3D プリントや軽量なメッシュ処理には適していますが、正確な CAD 編集、フィーチャレベルでの変更、メタデータを活用したエンジニアリングワークフローには適さない場合があります。

変換後の一般的なワークフロー

多くのアプリケーションでは、変換はワークフローの一工程にすぎません。STL データは、後工程で使用する前に検証や修復が必要になることがあります。

Spatialが提供する STL 修復機能では、一般的な修復ワークフローとして以下のような問題に対応します。

  • エッジの位置ずれ
  • モデルの穴
  • 浮遊パーツ
  • 重複
  • 二重面
  • 開いたエッジ
  • 再メッシュが必要な箇所

アプリケーション分野と業界での利用例

CATPART から STL への変換は、CATIA V5 で設計した部品を、3Dプリント、ラピッドプロトタイピング、その他のメッシュ中心のワークフローへ移行する場合に最もよく利用されます。

後工程のシステムで、元のネイティブ CAD 部品ファイルではなく、印刷可能なテッセレーション表現やメッシュデータが必要な場合に適しています。

また、以下のようなソフトウェアを開発する場合にも活用できます。

  • インポート/エクスポートツール
  • 製造準備用データ処理プロセス
  • メッシュ処理アプリケーション
  • 積層造形(AM)ソフトウェア

3D InterOpは、これらのワークフローのCADインポート側を処理し、CGM Polyhedraは、ヒーリングと印刷用のSTL類似データの準備を処理します。

よくある課題と注意点

よくある誤解の一つは、CATPART から STL への変換を、単純な1対1の形式変換と考えてしまうことです。実際にはそうではありません。
この変換では、ネイティブ CAD の部品データから三角形メッシュへとデータ表現そのものが変わるため、変換後の STL が元の CATPART と同じように扱えるとは限りません。

もう一つの注意点は、テッセレーション設定です。STL メッシュが粗すぎると、曲面や細かな形状が適切に表現されない可能性があります。一方、三角形が多すぎると、ファイルサイズや処理負荷が必要以上に大きくなります。3D Systems社では、STL の品質に影響する重要な出力パラメータとして、弦許容差 と 角度制御 を挙げています。

メッシュ品質も頻繁に発生する問題の一つです。Spatial のドキュメントでは、修復しない場合に 3D プリントや後工程のメッシュ処理に支障をきたす可能性があるSTLの欠陥について以下が挙げられています。

  • 穴
  • 重複
  • 浮遊パーツ
  • エッジの位置ずれ
  • 開いた境界

Spatial が提供する価値

3D InterOpは 、CATPartファイルをSTLに変換に変換するとともに、変換処理中に自動的なヒーリングと修復を適用し、メッシュが後工程のツールに渡る前にエラーを低減します。3D InterOp は、CAD、メッシュ、ビジュアライゼーションを含む30種類以上のファイル形式の読み込み・書き出しに対応しています。

CATIA データについては、3D InterOp は Dassault Systèmes が提供する CGM カーネルおよびネイティブ API を使用してCATPartファイルとCATProductファイルの読み書きを行います。CATIA のライセンスは必要ありません。

また、Selective Import API により、開発者は必要なデータだけを選択して取り込むことができます。

  • 製品構造
  • テッセレーションされたジオメトリ
  • 正確なジオメトリ
  • 製造情報(PMI)

3D InterOpは、3D ACIS Modeler、CGM Modeler、Parasolid とネイティブに統合されているため、変換されたジオメトリを追加の変換処理なしで、後工程のモデリング操作に利用できる状態で受け渡すことができます。

データの変換後は、CGM Polyhedraがメッシュレベルの処理を担います。開発者は API を利用して多面体を直接検査、修復、変更できます。

具体的には、欠落した三角形によって生じた穴の補間、反転した法線の修正、クラックや隙間の閉鎖、非多様体形状の修正、重複または不適切に交差している三角形のクリーンアップなどが可能です。

修復機能だけでなく、CGM Polyhedra はメッシュデータに対するさまざまなモデリング操作にも対応しています。ブール演算、オフセット、デシメーション、スライシング、干渉チェックなどを実行できます。

さらに、積層造形の準備に必要な肉厚解析、中空化、自動サポート生成(ワイヤー、ボリューム、コーン)、最適な配置方向の検討、2D/2.5D/3D ネスティング、ツールパス計画のためのマルチプレーナースライシングにも対応しています。

これらの SDK が連携して動作する実例として、産業用金属 3D プリンターのメーカーであるRenishaw社は、3D InterOp、3D ACIS Modeler、CGM Polyhedra を QuantAM の造形準備ソフトウェアに統合しました。

同社は、STL のみをインポートする従来のパイプラインから脱却し、ネイティブ CAD データを直接取り込むことを目指していました。その結果、データ変換時のエラーが減少し、STL ファイルのヒーリングに費やす時間が大幅に短縮されるとともに、修正したジオメトリを設計チームへ上流工程として戻せるようになりました。

Renishaw社 の Group Software Director である Stephen Anderson 氏は、この取り組みについて、Spatial との協業によって「STL ファイルに対して高品質なヒーリングを行えるだけでなく、さまざまな CAD 形式を直接インポートできるようになった」と説明しています。

また、アプリケーションの可視化層を開発する場合は、HOOPS Visualizeを使用してアプリケーション内の3Dシーンを表示できます。デスクトップおよびモバイルプラットフォーム上で、高性能なグラフィックスにより、インポートした CAD ジオメトリと処理済みのメッシュデータの両方を表示できます。

その他のファイル形式

ダッソー・システムズ

シーメンス

オートデスク

工業規格

他のもの

  • Pro/E / Creo
  • Rhino
  • MicroStation DGN
  • AVEVA
  • Smart3D

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